タモリ倶楽部2020年7月3日放送回

コロナ感染者数ばかり声高に発表される一方、重症の患者数は減り続けていた。しかし、そんなのメディアには関係ない。不安をあおり集団ヒステリーを起こさせ、本当に大切な事に目を向けないように努めるのが彼らの使命なのだろう。

毎度おなじみ流浪の番組タモリ倶楽部では、おそらく企画に困った末、2週連続のグーグルストリートビューに偶然写り込んだ鉄道を探す「グー鉄」企画となった。今回は首都圏を離れ、全国でグー鉄を探す企画だ。先週に引き続き、タモリ、土屋怜央、市川沙椰、吉川正洋に加え、鉄道企画ではすっかりお馴染み、ホリプロの芸能マネージャー・南田裕介がこの回から参加した。

パソコンの画面に映る鉄道写真を一眼レフで撮影するという奇行で吉川正洋がツッコミを待つ中、「ストリートビューでオンライン撮り鉄偶然鉄道フォトコンテスト全国編」のナレーションが入る。お馴染みのオープニングと共に、「おうちてテツ分補給第2弾、ローカル線のグー鉄に挑戦」のテロップ。

市川紗椰の「SLを狙いませんか」の提案に、早速SLの停車する駅名「下今市」を挙げる吉川正洋。東武日光線、下今市駅に行くとすぐにSLの車体を見つける一同。流石はタモリ電車クラブのメンバーである。

次はタモリが九州を見たいとのことで、久大線を探すことに。グーグルストリートビューでは停車していた観光列車、湯布院の森号の車内が映し出され、一同興奮。しかし、これは偶然写っている鉄道ではないのでノーカウントとなる。そこで久大線を探索するも、鉄道と並走する道路も少なく、列車の本数も少ない為、由布院駅周辺でグー鉄を見つけ出すことは困難と判断し諦めることに。ここから南田マネージャーが参加。

司会進行している土屋怜央から手土産を促されると「平城宮跡」をグーグルマップで検索するよう指示。そこには近鉄奈良線が通っており、再建された朱雀門と近鉄特急が画面の中に納まるグー鉄を披露。南田マネージャーが命名したグー鉄のタイトルは「なんときれいな近鉄特急」。これは「なんと(710年)きれいな平城京」へのオマージュだそうだ。

次も南田マネージャーが岳南富士岡駅へ行くように指示。富士山のふもとに東海道新幹線が走る絶好のロケーション。この日のグーグルストリートビューの富士山の頂には雲がかかっており、「かさごってのもいいねぇ」とのタモリ評。

早稲田大学鉄道研究会からも秋田新幹線が田舎町を走るグー鉄、東京都都立大学鉄道研究会からは廃線となった北海道のJR根室本線が森の中を走るグー鉄を披露。

これらの触発され、我らがタモリ鉄道クラブは日本海沿岸を目指しJR五能線へ。捜索するもなかなか列車は見つからず、木造駅へ。駅の時計で撮影時間を確認し、この時間の列車運行状況を調べるも、収録時間がおしてしまい、断念。残念かるタモリ一同であったが、その後、番組ADが日本海をバックに単線の鉄道を走る美しい赤の鉄道車体を発見。

日本を縦横無尽に走る鉄道。その利便性と美しさを紹介した本企画であった。

タモリ倶楽部 2020年6月26日放送回

長雨の合間に見える青空のような番組、タモリ倶楽部。

今回はコロナ禍の影響を受けて初のリモート収録による鉄道企画。

ゲストとタモリを含む総勢4人でリモート収録によるグーグルストリートビューに偶然映った電車、通称「グー鉄」を皆で探す「ストリートビューでオンライン撮り鉄!偶然鉄道フォトコンテスト」。

ゲストはタモリ電車クラブではお馴染みのメンバー、吉川正洋、土屋礼央、市川紗椰。

30分の間に10枚のベスト鉄道ショットを全員で探し出すことが目標。我らがタモリは「ワンチームとかウィンウィンとか言ってる奴を絶対信用しないんだよ」と言いつつ渋々参加。早速名言、頂きました!

普段からストリートビューを利用し、カムチャッカ半島の先端に人がいるかどうか、といったことを調べているというIT派の一面を見せるタモリ。流石は「For the sophisticated people=洗練された人々」のサブタイトルがつくタモリ倶楽部のMCである。

タモリが引く鉄道くじにより、首都圏の鉄道路線を選び、吉川がストリートビュー画面を操作。

最初にタモリが引いた路線は横浜市と川崎市をつなぐJR鶴見線。鶴見駅周辺でみつけた、鶴見線と並んで走る路線湘南新宿ラインの車両をパチリ。

お次は千葉県成田市と東京・上野を結ぶ京成本線。道路と線路の高低差が無い地域を探し、実籾(みもみ)駅へ行くも、電車は見当たらず。

京成本線を引き続き探索し、町屋駅周辺へ。ビルに囲まれた高架を走る電車を発見。

3つ目は東京・仙台を結ぶ常磐線。茨城県牛久市(うしくし)中心に位置する牛久駅周辺で列車を探す。遠方に見える電車の車両に一同興奮。

ここで、グー鉄を見つけられなかった場合に備えて、慶応大学と東京都都立大学の鉄道研究会に発注してあったグー鉄の2作品を土屋が紹介。

最後は青梅線(おうめせん)は東京都福生駅(ふっさえき)でグー鉄探し。ストリートビューに写りこむ人々を見て、「この街は年寄りばっかりだな」とノー忖度で清々しいタモリ。

そんなところへ、真っすぐに伸びる線路を走るシルバーとオレンジの鉄道車両を発見。

ここで企画は終わりと思いきや、次週は全国の路線でグー鉄を探すことに。

普段の鉄道企画では鉄道会社の全面協力の元、実際に電車の車両を借り切ったり、車両工場や駅構内でのロケは何と贅沢だったのかと痛感したリモート収録。

今回の放送でも空耳アワーは無く、当然ソラミミスト・安斎肇の登場も無い、寂しい回であった。

ウィズコロナの新しい生活様式では、今後もこのように共演者同士が直接絡むことなど無くなっていくのだろうか。それともこのトレンドは一過性のものなのだろうか。ほんの数か月前迄の常識が葬り去られてしまったことを改めて感じさせられた。

とはいえ、タモリの近影を確認できるという意味では有難い放送であった。