かつては流浪の番組だったタモリ倶楽部。
黒ボトムにブラウン系セーターで深い色にまとめたところで襟元と手首に見える白シャツのアクセントをつけた着こなしのタモリ。
コロナ禍のためか、ASMR(Autonomous Sensory Meridian Resonse)と呼ばれる咀嚼音の動画が人気を集めているという。
左から初登場の高橋ひかる、右からはアンタッチャブルの柴田英嗣が「お久しぶりです」と登場。柴田がタモリ倶楽部に出演するのは16年振りだと言う。そう言われてみれば、アンタッチャブルはボキャブラ天国に出演していたことを思い出すとなかなか感慨深い。
柴田が動物の咀嚼音が今回のテーマと話すと、のっけから「そんなもん、聞きたくないよ」と無関心っぷりを見せつけるものの、「ま、行ってみるか」としぶしぶ乗っかるタモリ。
ナレーションの渡辺美佐によると、咀嚼音は脳に絶頂を与え、癒しを与えるのだそう。癒しの象徴、動物と掛け合わせたのが今回の企画。
最も気持ちのよい動物の咀嚼音「そしゃグラミー賞」を決定!
司会進行は野上慎平アナウンサー。
ASMR動画は、いい音を厳選しているの心地よいと力説する高橋だが、始終どうでもよさそうなタモリ。
今回は東武動物公園の協力により中継が入る。案内役は飼育歴30年、飼育課長の大西さん。
動物の口の構造は大きく3つに分かれており、
・あごを縦に動かす肉食動物
・すり潰すように食べる草食動物
・前歯で噛み砕くネズミ目(もく)
となっている。
まずはネズミの代表選手ビーバーから紹介。
ところが、のっけからビーバーは夜行性と言い放ち、白昼の中継を不安にさせる大西さん。
心配しつつビーバーを見ると活動的だったので、一同安堵。
ペレットという木の繊維を硬く圧縮した餌を与え、ゼンハイザー超指向性マイクMKH8070という高性能のマイクを使用して咀嚼音を聴くことに。早速、マイクを持ちビーバーの元に向かう大西さん。動物の鳴き声らしきものが聞こえたので、野上アナが「ビーバーですか?」と尋ねるも、隣にいる鹿の仲間ワピチの鳴き声と判明し、苦笑いのスタジオ。
ビーバーのモカくんが大西さんの足元にやってきて、足につかまって股間に近づくと、「モカくん、そこはペレットじゃないよ」と程よいタイミングでソフトな下ネタを投下するタモリ。
いよいよ、ペレットを掴み、水の中でかじるビーバーのモカくん。しばらく見守るが、「どこが面白いの」と盛り上げる気の無い自然体タモリ。
ここで大西さんの持ったマイクから電気ケーブルが抜けており収音出来てなかったことが判明。気を取り直して回線をつなぐが、それでも音は拾えず。そこで前もって録音していたビーバーの咀嚼音を聴くことに。「VTRでいいじゃないか」とここでも忖度なしのタモリ。
ようやくビーバーがペレットをボリボリ噛み砕く音が聞こえてくると、やっと高橋が「音の強弱がすごい」と言い、ビーバーの歯は鉄分が多く非常に硬いと豆知識を披露する動物好きの柴田。ビーバーは自分の家を守るためにダムを作るそうなのだが、世界記録は850mだそう。
続いてのコーナーは動物咀嚼音クイズ。樫の葉を餌、と紹介したところで、これから出てくる動物がわかり、「キリン」と回答し正解する柴田。「咀嚼音クイズじゃないよね」とタモリ。
キリンは上あごの前歯がなく、葉をちぎるように食べ、あごが自由に動くのですりつぶすように食べるのだそう。
続いての餌はりんご。次は咀嚼音を聴いて「レッサーパンダですね」と答え、またもや正解する柴田。時折シューシュー言っている声に対しても、「威嚇してますね」と得意げに解説。
あまりの詳しさに、「凄いねぇ」と素直に感心するタモリ。
3問目は再び樫の葉が登場。ダイナミックな咀嚼音に、大きな動物というヒントに「ライオン」と高橋。柴田にすかさず、「ライオン、葉っぱ食べないですから」と突っ込まれるも、「ゾウ」と回答し、無事に正解。タモリはゾウの咀嚼音を聴きながら、「銭湯みたい」とコメント。ゾウの歯は4本で全て奥歯だそう。
クイズもほどほどに動物園から中継の大西さんがカバの前にようやく到着し、餌を与えることに。満を持して餌のキャベツを口に放り込むが、キャベツの気分ではなかったらしく、一度は噛むが、すぐに口から吐き出してしまう。
ここでも事前収録の咀嚼音を聴くことに。カバの噛む力は約1トンということもあってか、丸いキャベツ一玉を一噛みすると水の中に潜るカバ。口の奥に更に歯が生えており、それで噛むのだとか。
柴田が動物好きになったのはカバなのだそう。ここでもタモリはカバの皮膚は乾燥するとすぐにひび割れると負けじと豆知識を披露。流石は元・トリビアの泉MC。
ここからはラクダやカメ、マレーバク、ワオキツネザルの咀嚼音を次々と鑑賞。
「大きな動物の咀嚼音を聴きたいね」と言うタモリだったが、収録してあるのは足立区生物園協力による、小動物の咀嚼音のみでガッカリなタモリ。
ここで、大西さんがホワイトタイガーの元に到着。ところが、トラは一日に1回しか食事をしないため、こちらも事前収録のVTRを鑑賞。
そしゃグラミー賞決定を促されるが「最初から乗ってるわけじゃなかったから」と決められず、初登場の高橋がゾウの咀嚼音を選び、番組は終了。